wakei-hondaのブログ

人々がアートを感じる時、そこには一瞬の感動と輝きが生まれます。その一瞬の体験を持ち続けることが、幸せを得る「ささやかな歩み」なのでしょう。

感動を描く油絵教室・第二段

前回アジサイを描きましたが、この時期でないとアジサイは描けないということで今回も額アジサイを描くことにしました。

段々と気候も夏に近くなっているためか、花の大きさや色彩が派手になっています。

キャンバスは4号を使います、鉛筆で大まかにデッサンをとります。こまかく描く必要はありません。すぐに消えてしまいますから。

下絵をデッサンすると不思議なことに、頭の中で仕上がりの絵が出来てしまいます。

今回は梅雨の季節のイメージとしてバックに雨の色ブルーを持ってこようと思います。

プルッシァンブルーをテレピンで溶いて全体に塗ります。

モデルよりも頭の中の絵を大切にしましょう。葉の色をバランスを考えて描きます。

次に、明るさの強弱をつけてボリュームを出します。

最初に茎を描き、茎の上に花をかきます。この時の花の色は裏側の色を置きます。

今度は花の表側の色、目に入る明るい色を乗せます。

よく質問を受けるのですが、最初に塗った色のに明るい色を塗ると混ざって濁ってしまうけどどうしたらよいのでしょうか ? というものです。

それから、一度色を塗ったらある程度乾かないと次の色が塗れない、といったものです。

そうです、それは私でも皆さんと同じ塗り方をすると色が混ざってしまいます。

私の描き方は、色を塗らないのです。塗るというのは筆に付けた絵の具をキャンバスにこすって乗せることですが、私の場合はこすらずに「最初の色の上に次の色を置く」という

方法です。そうすれば最初の色と次の色は混ざらないからきれいな色が出ます。

花の色を整理しながら、バックを白で明るくしてみました。感動を描くということは短時間で描かなければなりません。そのためには色を混ぜていたのでは遅くなってしまいます。ですから、色の上に色を重ねて表現するのです。

バックなどは柔らかい色調が必要ですのでしっかり混ぜて塗ります。

あとは、目につくところを書き入れてできあがりです。

額縁に入れてみると色調がよく分かります。今回は二回目ですので少し丁寧に描きましたので、制作時間は 35分程でした。





感動を描く油絵教室

毎月第一、第三木曜日に「感動を描く油絵教室」を開催しています。

感動は長続きしないから、「感動のあるうちに描こう」と、短時間で制作することが我が教室の条件です。

6月2日は今月の一回目の教室でした。

本日のモデル・額アジサイ


1)  4号のキャンバスにアジサイの紫色の補色をバックに塗り、基本的な構成を見て緑色の葉っぱを塗ります。


2) 葉っぱの明暗や形を見てアクセントを付けてみます。


3) 花を描き込み、バックを整理してほぼ完成です。


4) 最初のモデルと比べてみて下さい。あまり細かいところまでこだわって描くと、感動が伝わらなくなってしまうので、比較的おおざっぱな絵に仕上げます。

ちなみに、今回の油絵の制作時間は 20分です。

まだ描き足らない所もありますが、額に入れて乾かします。


教室の生徒さんも私と同時進行で描きますが、それでも1時間弱で仕上げます。